精神科薬物療法認定薬剤師認定試験について
このたび、日病薬の精神科部門の試験委員として
精神科薬物療法認定薬剤師認定試験の試験監督と合否判定やってきました。
今年も多くの方が受験に来られており
精神科薬物療法認定薬剤師への関心の高さがうかがわれます。
特に今年は、あくまで印象ですけども、
総合病院や大学病院からの受験者が増えたように思われます。
認定制度ができて5年になりますので、
おそらく「精神科に5年」という要件を満たせるようになった方が
認定試験にチャレンジしてみられたのだと思います。
そういった病院は短期間で配属先が変わったりすることもあるそうなので
このような認定制度を根拠に、ある程度腰を据えて
薬剤師の専門性をより高める努力ができる施設が増えたのなら
またはそうしてみたいという薬剤師が増えたとしたら
とても良いことだと思います。
今や薬剤師はジェネラリストとしての能力と、
スペシャリストとしての能力が求められるようになりました。
これは病院薬剤師だけではありません。
薬局薬剤師やドラッグストアの薬剤師であっても
こちらはこちらでプライマリケアのスペシャリストでなければならないでしょう。
時々ジェネラリストの側面に固執して
専門薬剤師制度を批判される方がおられますが、
それは議論の前提を誤解してるか、少々頭が古いように思われます。
(もちろん専門薬剤師制度に問題が無いわけじゃないですが
それはまた別の機会に論じましょう)
ということで、私個人の意見としては
一般病院で3年ぐらい幅広く経験を積み、そこから興味のある専門領域に
フォーカスして認定取得を目指すのが理想かと思います。
さらにワタクシみたいに地域ケアにも関わってみたいというなら
在宅をやってる調剤薬局の経験もあった方がいいでしょうね。
ホントはワタクシみたいに精神科しか知らん人はいびつなんですよ、
そのおかげで遠回りしたり余計な勉強もしたりで苦労してます(^^;)
ということで、
認定にチャレンジするためには知識や経験の「幅」を持った上で
専門領域の「高さ」を上げていくことを理想として欲しいと思います。
そうすることで、圧倒的に頼りにされる薬剤師になれます。
さて、よく聞かれるのですが、
皆さん興味のある合格基準についてはお話することはできません。
ただ、きちんと勉強したであろう人がそれなりの得点で合格してる
ということは申し上げておきましょう♪
しばしば受験者から「問題が難し過ぎる」と言われますが、
実際にはそういう人が高得点だったりするし
実は結構サービス問題があるんですけど、
すぐ解ける問題は記憶に残りませんからね。
平均点は毎年十分な高さがあると申し上げておきます。
ということで、いつか受験してみようと考えている皆さん
試験に臨む上での方向性について参考になったでしょうか?
- 2013.07.01 Monday
- 薬剤師のお仕事
- 09:45
- comments(0)
- trackbacks(0)
- -
- -
- by hidex