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薬剤師の価値について

昨夜は遅くまで細君とビール飲みながら
「薬剤師の価値」について語り合ってみた。

なぜ背負う責任に対して給料が安いのか?
調剤機械が高度化して全部オマカセできるようになったら我々は何をする?
医薬品販売の規制緩和が意味することは?
それは全て薬剤師という価値に繋がっている・・・


さて、ここで「薬剤師の価値」を最も簡単に感じられる方法がある。

それは薬剤師による「業務独占」を撤廃してしまうこと。

つまり薬剤師じゃなくても処方箋による調剤ができて、
全ての市販薬を販売できるって状態。
まあ、介護福祉士やホームヘルパーみたいな資格だよね。

で、結局その時に、薬剤師の資格を持つ自分は、
無資格者より良い給料で雇ってもらえるだろうか?
雇ってもらえるとしたら、そこが「薬剤師の価値」ということになる。
もし業務独占が無くなると仕事も無くなるというのなら、
薬剤師の価値なんて所詮その程度しか無かったということなのだ。

過激にもこの考えで、医師も医業の独占を撤廃してみたらどうなるか?
例えば虫垂炎でオペが必要だとして、
医師の資格を持ってる人に切ってもらうか、
安いけど無資格の人に切ってもらうか。
胃がんだったらどうするか。
ただの風邪だったらどうするか。
その診断は本当に正しいのか。。。
そういう風に考えると、医師の価値もまた分かるような気がする。


ワタクシは職業免許の仕分け(つまり業務独占の開放)には
基本的に賛成だが、さすがに医療のコアの部分を担う医師、
看護師、薬剤師あたりまで開放しろとは思ってない。

それは医療に関する情報が高度に複雑化した現在、そして未来、
とても消費者との間での情報の非対称性が解消されるとは思えないからである。
「認定資格」にすればいいじゃないかという論も有るが、
例えば料理屋ならお客は美味しいことと安全であることが分かれば良いだろうが
医療は人体の未知の部分や医薬品の副作用など不確定な要素が多いから
その不確定な部分まで含めて消費者は自分でどこまで知るべきかという点が問題になる。
ありとあらゆる可能性まで提示されて、
「有資格者か無資格者か選ぶのは自己責任です」というのはさすがにいかがなものか。

つまり我々は業務独占を許されるかわりに、
溢れる医療情報を上手く扱って、また患者さんの価値観を上手く酌み取り、
情報の非対称性による患者さんの不利益を排除しなければならないのではないか。

だから我々には、
その高度化した情報を使いこなせているか?という課題がある。
そして、繰り返しになるが、
もし業務独占が無くなった世界では大したことができないというのなら、
それは薬剤師には大した価値が無いことを意味しているが、
振り返ればそれは我々の責任でもあるのだ。


だからもし仮にそんな厳しい世界に迷い込んだとしても、
オンリーワンの輝きを放てるような薬剤師になろうじゃないですか!
そうやって日々研鑽していくことが我々一人一人の価値、
そして薬剤師という資格の価値が向上していくことになると思うのです

コメント
例えばアメリカの大学病院だと教授に見てもらったら1万ドル、研修医なら100ドルみたいに患者負担を変えれたらだいぶん変わってくるだろうね。
  • hrdyEKR
  • 2012/01/07 12:59 PM
はじめまして。私は薬学部B6の者です。くわばら先生のツイートいつもを拝見させて頂いております。4年前に投稿された記事ですが、先日私も友人(同じく薬学生)と薬剤師の価値について議論したところでした。私は一部の薬剤師の価値に批判的であり価値を見出せない立場だったのですが、友人が専門知識(情報)を正しく扱える点から反証してくれました。今回偶然に先生の記事を拝見し、納得することができました。ありがとうございまいた。
  • kei
  • 2015/05/12 6:02 PM
こんな古い記事にわざわざありがとうございます。本当の薬剤師の価値を、できれば新しい価値を、共に創っていきましょう。薬剤師という仕事が楽しくなるかどうかはそこにかかってるかもしれません。
  • hidex
  • 2015/05/12 10:52 PM
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