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【JJCLIP】溶連菌感染症に用いるべき抗菌薬とは?(その2)

今年度第5回目、通算12回目の薬剤師のジャーナルクラブ、
「JJCLIP」(じぇじぇくりっぷ)の抄読会配信のお知らせです!

ついに月に1回で1年間続けてこれました。
これもひとえに配信を視聴し盛り上げて下さった皆様のおかげです。
最近では医学薬学関連のメディアにも取り上げていただき、
週間医学界新聞 2014/7/14 薬剤師のジャーナルクラブ インターネット上でのEBM学習の場を提供する試み
日経DI Online 2014/7/23 EBMは薬剤師が変わるための“武器”です
(いずれも取材対応、執筆は@syuichiao先生)
ツイッター上でのほんの些細な思い付きから始まったこの活動が
いよいよ新しいステージに入ったことを予感させます。

さらなる盛り上がりを期待してこれからも進んでいきますが、
これからも初心者を置き去りにしない展開を心掛けて進めますので
どなた様も遠慮なくコメントなどで参加していただき
楽しく配信してみたいと思っています。

さて、皆様、
前回の配信をお聞きになった感想はいかがでしょうか?
A群溶連菌感染症の治療薬はペニシリン系が良いのか第3世代セフェム系が良いのか?
だいたいにしてRCTを一つ読んだぐらいでは結論がハッキリしないことが多いので
RCTの結果を統合して解析したシステマティックレビューがあればそれを読むわけですが、
それでもなかなかどっちがいいとは言えない、何とも微妙な感じだったと記憶しております。
基本的にはセフェム系の方が良く効いているという結果でしたが、
「いやいや日本でよく使われるCDTR-PIやCFPN-PIの結果ではない」
「除菌に成功することが真のアウトカムではないだろう」
「広域抗菌薬を使うことによる耐性菌リスクが考慮されていない」
など色々ツッコミどころがあって悩ましいところですよね。

ではもう少し深く考えてみましょう。
今回のシナリオと文献は以下の通りです。
シナリオは、前回の続きという設定なので後半部分まで同じです。

////////////////
日時:2014年8月24日(日)
21:00頃から最低60分〜最長90分を予定
(20:45頃よりテスト配信を兼ねた雑談の予定)

配信:http://twitcasting.tv/89089314
※ツイッターのアカウントがあれば誰でも視聴しリアルタイムにコメントのやりとりができます!
※録音を保存しておきますので、聞き逃した方は後から聞くことも可能です。


今回の抄読会でも仮想シナリオを元にして進めます。
今回のシナリオと文献は以下の通りです。
(設定と引用元は@syuichiao先生のブログ。毎度感謝です!)

[仮想症例シナリオ]
あなたは小児科の処方箋を受けることの多い保険薬局の薬局長です。どうやら、溶連菌の感染症が流行しており、本日も込み合っています。あなたの薬局に今年の4月新入社員として配属された薬剤師のAさんは、だいぶ業務にも慣れて、今月から服薬指導も担当しています。午前の外来が終わり、MRさんの対応を済ませたあなたは、休憩室へ入ると、Aさんが話しかけてきました。

「薬局長、ちょっと質問よろしいでしょうか!岩〇先生の、抗菌薬の〇え方〇い方、という本にはA群“溶連菌は100%ペニシリンに感受性がある”と書いてありまして、溶連菌に関してはペニシリン耐性を考慮しなくて良いと思っていました。今日の溶連菌感染症の患者さん、小児ではパセトシン細粒(アモキシシリン)でしたけど、成人ではバナン錠(セフポドキシム)が出ていましたよね、あれってどうなんですかね。小児とおなじく、パセトシン錠でよいと思うのですが…。3世代セフェムって吸収も悪いし、そもそもグラム陰性菌狙いじゃないですか。理論的に考えたら余計な抗菌スペクトルもあるし、確かに服用回数は少なくて済みますが、あまり良い選択だとは思えないんですけど…」

確かに成人の溶連菌感染症患者さんにはバナン錠が処方されていました。投与量は400mg/日分2と添付文書上の最大用量でした。吸収が悪いとはいえバナン錠のバイオアベイラビリティは50%1)と3世代セフェムの中では良い方であり、そもそもペニシリンで10日間治療しても除菌失敗による再発が15%2) あると知っていたあなたは、成人での溶連菌感染症において、バナン錠での治療効果がペニシリンとくらべてどの程度差があるものなのか、Aさんと一緒にClin Infect Dis. 2004 Jun 1;38(11):1526-34. Epub 2004 May 11. PMID: 15156437を読んだところ、結局のところ、どちらが良いのか結論が出ませんでした。

このテーマは2人で共有するだけではもったいないと思い、Aさんは5店舗が集まるエリア会議の中で時間を少しもらい、このテーマに関するもう一つの論文を複数の薬剤師とともに読んでみながら、溶連菌治療に用いる抗菌薬はいったいどれを用いることが妥当なのか、議論してみることにしました。

1)バナン®錠インタビューフォーム
2)感染症レジデントマニュアル第2版(2013医学書院)

[文献タイトル・出典]
van Driel ML, De Sutter AI, Keber N, Habraken H, Christiaens T.
Different antibiotic treatments for group A streptococcal pharyngitis.
Cochrane Database Syst Rev. 2013; 4: CD004406
PMID: 23633318
フルテキストをこちらから入手しましょう→こちらをクリック
////////////////

コクランのシステマティックレビューがお題論文です。
ダウンロードされたら気付くかと思いますが、
これ普通に印刷したら途中で意識を失いそうになります(笑)
73ページ!もあるんですね(^^;)
もしこれをいきなり渡されて「読んでね」て言われても
途方に暮れること間違いなしです。

ですがここまで何度かJJCLIPの配信を聞いてこられた方なら
「絶対に、攻略できます!」(`・ω・´)キリッ

それは我らには
@syuichiao先生の簡単なワークシート
一緒に読み進めていく仲間がいるからです。

今回も予習をせずともそれなりに楽しめると思いますが、
上記のワークシートと論文だけは配信を視聴するにあたって印刷してお手元に準備しておいて下さい。
(ただし論文は長いので、PDFのまま手元で見られるようにするか、本文の13ページ目までと46ページからのDATA AND ANALYSISの章の図を印刷するのを提案しておきます)
よろしくお願いいたします♪

なお、コクランシステマティックレビューやコクラン共同計画については
@syuichiao先生の今回の告知記事に解説がありますし、
論文の表紙にデーンと出てくるあのロゴって何?と思われた方は
こちらに分かりやすい解説が載ってますので合わせてご覧下さい。
(いやーワタクシも恥ずかしながら全然気付かなかったな〜)


※どなたでも視聴することはできますが、主な対象は臨床の薬剤師または薬学部5年生以上を想定していますので医学薬学分野の専門用語等が解説無しに飛び交うのはご容赦下さい

薬剤師のジャーナルクラブは薬剤師による薬剤師のための情報共有と穏やかな学びを目的としたSNSを利用したコミュニティです。現在は@syuichiao先生と@pharmasahiro先生とワタクシの3名をコアメンバーとしております。



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コメント
突然のコメント申し訳ございません。
私は医療コンサルタント会社を経営しております川上という者です。

弊社のクライアント先である島根県の調剤薬局グループより
薬剤師の確保の依頼を受けて日々薬剤師の確保に奔走しています。
薬学生の方に色々と質問させて頂きたく書き込ませて頂きました。

薬学生の方は就職先を決める一番のウエイトとは何でしょうか?

私も薬剤師の先生や薬学生の方と会う度に聞いていることなのですが
例えばクライアント先の島根県の調剤薬局は新卒で年俸480万円という条件なので
新卒薬剤師の給与が平均で22.5万円と言われる中、約倍近い給与でも
地方で働くという理由で断られてしまいます。
やはり見ず知らずの土地で働くというのは難しいことでしょうか?

下記記載の弊社のクライアント先の募集条件についてどう思いますか?

年齢 新卒から50歳までの薬剤師の方

待遇 年俸 700万〜800万 新卒(480万)

年俸制のためボーナスは無いが1年に1回インセンティブ支給あり

新築3DKの寮完備(月1万円のみ個人で負担)

グループ店舗が5店舗 開局24年目 年商9億円

社会保険 健康・厚生・労災・雇用

木曜日(半休・全休交互)・日曜日・祝祭日、夏期・年末年始休暇有

お時間のある時で構いませんのでよろしければ

「f-kawakami@outlook.com」までお返事頂けないでしょうか。

突然のコメントで厚かましいとは思いますが
どうかよろしくお願い致します。
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