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薬剤師がEBMを実践することに対するFAQ

これまで、我々がEBMスタイルに則った薬剤師業務の展開を推進しようとしているのに対して、直接あるいは間接的に様々なご意見やご批判をいただいてきました。その多くは真摯に受け止めるものでありますが、中にはEBMそのものに対する誤解に由来すると思われるご意見も少なくないので、一度ここでそれらの誤解に対してまとめて回答しておきましょう。

 

ただし、既にEBMについての誤解への反論は

南郷先生のような著名な先生方が既に行われていることなので、

基本的なところはそちらに譲ります。

 

ここでは、ある程度はそれと重複しますけども、

薬剤師が実践するEBMに対するQ&Aみたいな感じに仕立ててみました。

 

 

Q:そもそも「EBMに基づく医療」とは何ですか?

 

A:文面通りに受け取ると何を聞かれているのか分かりません(^^;)

EBMとは"Evidence Based Medicine"つまり「エビデンスに基づく医療」です。

「EBMに基づく医療」と聞いて違和感を感じないのは、EBM≠エビデンスということをご理解されていないからと思います。

聞いてて恥ずかしくなるのでそのような言い回しは今後やめましょう!

 

 

Q:EBM=エビデンスではないのですか?

 

A: 全く違います。和食=醤油と言ってしまうぐらい違います。

これは「EBMの実践=エビデンスを患者に当てはめること」と思っていると陥る勘違いです。

EBMの実践とは、現場で発生した疑問を定式化して抽出し、利用可能な情報源から適切に検索した情報が妥当であるかチェックし、適用可能な形で現場の疑問にフィードバックしていくことです。

「このエビデンスはこの患者には適用できないと判断した」

というのも立派なEBMの実践なのです。

エビデンスの限界を見極めて、現場に適用できるか考えることが肝心なのですから、EBMを正しく実践すればエビデンスによって医療ががんじがらめにされることもありません。

 

 

Q:海外の大規模臨床試験の結果を目の前の患者に適用できるんですか?

 

A:どの程度適用することができるかを考えることがEBMの実践に必要です。

「適用できる」or「適用できない」と二値的に判断するわけではありません。

定量的データを読みながら定量的に考えることが大事なのです。

外国人のデータといっても、同じ人間なんですから基本的には同じだと考えるべきですし、日本人を対象としたエビデンスもどんどん蓄積されています。

確かに薬物代謝においてpoor metabolizerが存在する割合など薬物動態学的差異や文化社会的差異が大きいことがあるのは事実ですが、ではそれが結果にどの程度影響を与えたか、目の前の患者はどっちにより近いのか、そこをよく考えれば、海外のデータであることを理由にまるで読むに値しないというエビデンスは、私は今まで一つも出会ったことがありません。

また、確かに大規模臨床試験が示す結果はあくまで平均値であり事前の期待値でしかありませんが、その効果の大きさが目の前の患者にとってどのような意味があるかを考えることが必要です。

例えば認知症でMMSEのスコアが3点改善することは、あなたが関わろうとしているまさにその患者さんや家族にとってどのような意味をもたらすでしょうか。そういったことをよく考えてみて下さい。

エビデンスが示す効果だけにとらわれているから、エビデンスの結果を適用できないように感じてしまうのです。

 

 

Q:エビデンスを探したり読んだりする時間がないので実践できません

 

A:完璧なエビデンスがどこかにあると思っているんじゃないですか?それ以外の弱々しいエビデンスではEBMを実践できないと思っているんじゃないですか?

実際には誰がやっても100%適用できて全く判断が分かれないようなエビデンスなんてどこにもありません。

臨床で真摯に仕事してる薬剤師は皆忙しいわけですから、時間が無いなら無いなりに探して読むことができた精一杯のエビデンスは、例え最高の環境で検索できている熟練のEBMerに「中途半端なエビデンスだ」と言われようが、それはあなたが現場に適用できる最高のエビデンスであるということができます。

もちろん、慣れることで効率よく探して読むことができるようになるほど、現場に適用できるエビデンスの質が上がることは言うまでもありませんが、「現在利用可能な最高のエビデンス」というのは時間や環境の制約も織り込んだものです。

 

 

Q:とにかくランダム化比較試験(RCT)やメタアナリシスを読めばいいんですよね?

 

A:どちらも大事ですが、必須ではないし、それらが全てでもありません。

薬剤師としては薬の副作用などの「害」に関するエビデンスにも触れたいところですが、そのような有害事象に関するエビデンスはコホート研究や症例対照研究として報告されることが多いです。

また、まれな疾患や頻度の低い有害事象であれば症例報告が重要となることもあります。

もちろん、いい加減に組まれたRCTよりは丁寧に交絡因子を調整したコホート研究のほうが信頼できることだってあるでしょう。

確かにRCTやメタアナリシスを探せば妥当性の高い情報である傾向は高いですが、それが最良のエビデンスであるかどうかは、それを適用できるか考えている目の前の患者さん一人一人による、と言えます。

 

 

Q:統計学的にプラセボと有意差がない薬は意味がないってことですよね?

 

A:そうとも言い切れません。

もちろんβエラー(ホントは差があるのに見つけられなかっただけ)の可能性もありますが、臨床的には、患者さんに現れる効果というのはプラセボ効果が加味されて現れます。

もちろん、リスクやコストと天秤にかけてあまりにバランスが悪ければその治療はやめたほうがいいということになるでしょうけど、プラセボ効果で良くなったって別にいいじゃないですか。

それに、効果にしろ副作用にしろ「10%ぐらいありそう」というのを多いと見るか少ないと見るかは人それぞれです。

リスクとベネフィットのバランスですら人それぞれなんですよ。

逆に、有意差がある治療についても同様のことが言えますので注意しましょう。

 

 

Q:妥当性の高いエビデンスに基いて行った処方提案をしても医師に採用されませんから意味ないですよね?

 

A:エビデンスを勝ち負けの道具にしてしまってませんか?

EBMの実践とは、

1,科学的根拠

2,患者の価値観

3,治療や生活の環境

4,医療者の経験

これら4要素に配慮しながら臨床で判断していくものです。

そのような判断をして「医師に処方提案する」という行動を起こしたことと思いますが、それと同様に、医師も上記の4要素から臨床での判断をしているはずです。

その時、薬剤師が動かせるのは「科学的根拠」だけなのは当然ですよね。

つまりどんなに妥当性の高いエビデンスであろうが、他の3つの要素が強ければ、それに沿わない判断になって当然なのです。

だとすると、一体どんな要素があったのか、興味が出てきませんか?

それを知るためには、医師と話し合い、看護師さんやその他スタッフと話し合い、患者と話し合うことが必要です。

その時、エビデンスは人と人とを繋ぐ架け橋となるのです。

エビデンスに基づいた処方提案が採用されたら勝ち、されなかったら負けみたいな考え方をしていては、いつまでたってもその他の要素に思いを馳せることができないままです。

それではせっかく臨床にいるのにもったいないと思います。

 

 

Q:結局エビデンスで白黒付けられないのならエビデンス読む意味ないですよね?

 

A:どんな意味を見出すかは自分が決めることですが、そもそもエビデンスは白黒付けるものではありません。

臨床のエビデンスというものは、深く読めば読むほど、「どっちでもいいんじゃね?」という感覚になるものです。

「どっちでもいい」からこそ、その薬を使うか使わないかは患者の価値観や医師の裁量などその他の要素を大事にすることができるのです。

それに、薬理学や薬物動態学をベースにした処方提案だと、「どっちが正しいか」という対立になりがちではないですか?

どっちが正しいかを争ったら、微妙な場合は薬剤師が負けるじゃないですか。絶対正しいのに負けたら、ダメージでかいじゃないですか。

でも「どっちでもいい」エビデンスに基づいた処方提案なら、採用してもされなくてもまあどっちでもいいじゃないですか。

そのように気楽に考えてストレスなく臨床を学べるってだけでも、私は意味があると思うんですがどうですかね?

 

 

Q:とても処方提案とかできる環境じゃないからエビデンス読む意味ないですよね?

 

A:じゃあ何を根拠に患者さんの質問や他職種からの問い合わせに答えるんでしょうか?

「この症状は副作用ですか?」と聞かれて

「医師にご相談下さい」とか言うんですか?

「その可能性は否定できませんね」とか言うんですか?

それらの回答って逃げてるだけで何も勉強してなくても素人でも言えますよね。

でも医薬品添付文書や薬理学の教科書が教えてくれるのは「その可能性があり得る」というヒントや仮説だけなんですよ。

エビデンスを読めば、それが「どの程度か」が分かるようになります。

そういうことを根拠にすれば、ズバッと攻めるようなこと言ってもいいじゃないですか。

答えは後になってみないと分からないんだから、エビデンスを味方にしてもう少し強気に仕事してみてもいいんじゃないですか?

 

 

Q:楽してEBMの実践を学ぶ方法がありますか?

 

A:NPO法人アヘッドマップは、まさにそのことについて取り組みたいと思っています。

私たちは決して鼻息荒く血眼になって論文を読んでいる集団ではありません。

むしろ、やる気のない薬剤師にメンバーに入ってもらって、いかに楽して論文を読んで使えるか、そしてその方法を楽しく学べるか、そこらへんを極めたいと考えています。

バリバリ論文読みたい方はもちろんですが、論文からの最大のパフォーマンスを楽して得たいと考えている方も、NPO法人アヘッドマップという器を使って、一緒に面白く学んでいきませんか?

【入会案内】NPO法人アヘッドマップについて

「面白きこともなき世を面白く」していきましょう!

 

いかがでしょうか?

またご意見をいただくことがありましたら静かに追記していきたいと思います。

 

 

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